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「天使の花はしご」(27)

お部屋あったかーくして、外の雪景色を見ながらアイスを食べるのって、ちょっとした贅沢気分ね。

  はい。雪見大福。

(前のお話26へ)

「それ以来わしは悪魔の道具を使うことにした」

「道具といっても、見かけはタマシイを収めるガラス玉とほとんど同じじゃ。

お前さんも知ってのとおり、タマシイたちは体から離れたばかりで、

無防備な状態で居ることに慣れてはおらぬ。

無意識に、体の代わりになるモノを探しておるんじゃ。

そこへガラス玉をひとたび近づければ、まるで身を滅ぼす誘蛾灯を目指す蛾のように、

いともたやすく飛び込んでくるわい。

わしは素早く栓を閉め、まず手はじめに《ガラの泉》の話をしてやるんじゃが、

これは《再生の泉》としての本当の話じゃよ。

それからグリモア様の署名の入った書類を見ながら罪の確認をする。

ここで認めないことは分かっておるが、いちおう物事には、順序があるでのう」

 

 「それからどうするの?」

天使が口を挟みましたが、本当にそれを知りたいかどうか自分でも分かりませんでした。

「ポンプでガラス玉に空気をいれて圧縮するんじゃ」

天使が自分の体を両腕で抱くようにして縮こまりました。

「体がないので身体的な苦痛を感じるわけではないが、

送り込まれた空気に押され、タマシイは見掛けがどんどん小さくなっていく。

このままいくと、消えてなくなってしまうと思うんじゃな。

だれしも、再生の可能性を捨てたくはない。

最終的な無にたいする恐怖が、罪を認めさせるんじゃよ。

あるいは罪を背負ったままのタマシイとしてして葬り去られることに、わずかに残った良心が反抗するのか。

その両方かも知れんがのう。

いずれにせよ、助けを求める声が聞こえるまでに大して時間は掛からぬ。

そこでわしはもう一度罪を読み上げ、全てを認めたことを確かめたところで、圧を解いてやる。

あとは付き添いの悪魔にガラス玉ごと、手渡せばよい。

そしてわしは、次の頑固者のタマシイが来るまで、ここでこうして待っているというわけじゃ」

 

 そのとき、部屋にチリンチリンと鈴が響きました。

それはとても軽やかな音でしたが、重苦しい話に聞き入っていた天使は驚いてまた飛び上がり、

落ちかけたとき、自力で羽ばたきました。

ぎこちないながらも、なんとか浮かんでいます。

「飛べる!」

ギアド老人は当然という風にうなずくと、部屋の隅の大なべから澄んだ液体を汲んできました。

「さあ、これをゆっくり飲みながらここで待っていなさい。

どうやら頑固もののタマシイがきたようじゃ」

 

(次のお話28へ)

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テーマ : 自作小説(ファンタジー)
ジャンル : 小説・文学

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非公開コメント

>>チャンさーん

 はいニャー。えめるは魔法を使える猫ニャ。
嘘よ~。んなもん使えるんなら苦労はいりませんのニャから~。

本当にあったことのように書けていますかニャ?
うれすいです。また書くねっ。ありがとっ。

えめる、文章のお勉強してことないから、下手くそだけど、
綺麗で上手な文章は、残念ながらえめるにはきっと無理。
おバカ脳みそだから。^・▽・^

この冬はこっそりこのお部屋にこもって、
みニャ様からの貢物で何とか生き延びながら、
お話しできたらいいなって思うのよん。

アチコチのブログにはあまり出かけニャイけど、
ちゃんとこのお部屋には、いるからね。いつもありがとなのニャ。

No title

ふむふむ・・・。
なんかほんとの事のように思えてきた
えめるマジックに掛かったみたいです ^‐ω‐^ フニ~ッ
sidetitleこういうものですsidetitle

えめる。

Author:えめる。
ネコの心のえめる。です。
同じ名前の人がいつの間にか
チラホラいるようなので
。を付けました

ねこ人間のプロトタイプ
品質最低で^・ω・^すまんね。
いちおう言っとくけど
永遠の22歳ニャからね。
ハートがっ。


ちなみに脳内は5才くらい
ほんとすまんね。

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