スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

天使の花はしご(11)

お話の時間ですよ。

今日はたたみのお部屋でね。お座布団にどうぞ。

あ、王様(♂ネコ)が465……。

ごめんなさいね。

ネコの毛、ついちゃってるから、はい。こっちのお座布団ね。

(はじめて来てくれた方専用のお部屋

前のお話10) (モクジ君

 

「いいコト思いついたんだけどね」

死んだ恋人のタマシイが、ちゃんと天国に行けたという

天使の言葉に、ほっとして涙をこぼすフィズ。

そんな彼女の様子を見て、天使はつい口走ってしまいました。

 

「えっ、いいコト?それってどんな?」

涙を拭きながら、フィズが尋ねました。

「えっとぉ……」

フィズの、潤んだ瞳に見つめられて、

天使は、ちょっとドキドキしました。

天国にいる間ずっと、きれいなものばかり見てきた天使ですが、

こんなにきらきら輝いている瞳を見たのは、

初めてだと思いました。

 

「ねえ、何なの? 早く教えて?」

天使は答えずに、赤くなってうんうん唸り始めました。

どうしたのかな?

その様子を見て、何かに気が付いたフィズ。 

「無理しなくていいのよ、ジュリ。

あなたが天に帰れなくなるようなことは、あたし、聞かないわ」

「フィズぅ……」

天使がフィズの胸に飛び込みました。

「わかってくれて、ありがと、フィズ」

そういって見上げてきた天使の顔に、

フィズはとても愛おしいものを感じるのでした。

 

 天使は次の日も、裏庭の世話を手伝いました。

「ジュリ。そこが終わったら、向こうの花壇にも水やりお願いね」

「はあい!」

ちょうど夏の花がいっせいに花芽を出す頃で、

仕事はいくらでもありましたから、

天使はフィズと一緒に、一日中庭をあちこち飛び回りました。

 

庭に水をまいていたとき、 

天使が急にモジモジして、いいました。

「あ、あのね、フィズ。……あたしね、

ちょっと行かなきゃいけないところがあるの。

お仕……お手伝いまた後でするねっ」

そういうと天使は、フィズの返事も聞かずに、

空へと飛び立っていってしまいました。

 

呆気にとられて天使を見送るフィズの頭上に、

シュークリームのようなまあるい雲が、ぽっかりと浮かんでいました。

 

天使はあんなに慌てて、一体何処へいったのでしょうか。

そう。フィズの恋人ガルドのときと同じように、

天国に行くタマシイを、

ガラス玉に収めにいったんです。

 

天からの印の雲に導かれて、

天使は赤い屋根の並ぶ空までやってきました。

「あれぇ、おかしいなぁ。確かにこの辺りのはずなんだけど……。

早くしないと、大変だわっ」

今度のタマシイは、光が弱くて、

まだ明るい夏の日差しの中では、見つけにくようですね。

 

光の弱いタマシイは光を失ったのと同じように、

悪い《気》に影響されやすいのです。

天使塾で聞いた話ですが、

あるとき、いよいよこれで1000回目のお仕事となる

ベテランの天使が、緊張の面持ちで、

今まさにガラス玉のフタをしようとしたときのことです。

一匹の熊蜂がいきおいよく飛び込んできて、

天使の手に激突しました。

手から転がり落ちたガラス玉は、

あっというまに天使の足元で粉々に砕け、

一瞬にしてタマシイごと、空気に同化してしまいました。

そしてその哀れなタマシイは、

待ち構えていた悪魔の手によって、

連れ去られてしまったのです。

  

天に戻ったら、大天使ミカエル様からお褒めの言葉がいただけるという

名誉を授かるはずだったそのベテランの天使は、

その場で、いきなり足元にあいた穴から、地獄に送られたといいます。

  

この話を聞かされるたびに、

自分は決してそんなドジな事はしないと思っていた天使でしたが、

もしこのまま、タマシイを見つけられなかったら……。

もう他人事では済みません。

こうしている間にも、悪魔が先回りして、

タマシイを狙っているかも知れないのです。

 

天使のお仕事って、意外と大変だったんですね。

さあ、上手くやれるのでしょうか。

続きはまた次回にね。

次のお話へ)     

 

関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 自作小説(ファンタジー)
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

Re: いき♂ さんへ

じゃあ、考えているときは、難しい顔をしたり、
笑みを浮かべたりしながらやっているんですにゃあ。
(魔笑って、ほんと?)

No title

> 話の筋書きを立てているんでしょ?

それやっとかないと、何か書くか忘れるニャ!
脳内プロットで書き進められる方がよほどハイレベルなのニャ!!

Re: いき♂ さんへ

> 若年性なので仕方ないニャ。

あ、えめるも。しかも重症ニャ。

> ジュリはうまくやれるのかニャ?

お話としては、微妙にドジを踏んでもらいたいとこだけど、
それは書いてみないとわからニャイの。
いき♂ さんはちゃんと話の筋書きを立てているんでしょ?
そういう能力が羨ましいですニャね~(羨望の眼差し)

No title

あれ?
読むだけ読んで、感想書いた気になってたニャ。
若年性なので仕方ないニャ。

天使のお仕事も大変なのニャ。
ジュリはうまくやれるのかニャ?

Re: ニャニャ ⇒ ニヤニヤです

> 1.《この話を効かされるたびに、・・》 ⇒ 効かされるたびに って

   それは実に!まさしく!タダの間違いニャ。直したつもりが直さなかったんですニャ~。
   教えて頂き、ありがとう。一週間くらい晒したら訂正しますニャ。

> 2.[はあ~い] って言葉の響き、いいですね~♪
> 心に響き ⇒ 心が動かされ(感動) ⇒ 心に刻み込まれる[感銘]

   そうですか。うれしいニャ。話し言葉は、できるだけ
   その時の感情が表現されるようなものを選びたいものですニャ。
   って、これも今気が付いたニャ。
   チャンさんのコメント、ほんとにためになりますニャ。ありがとう。

ニャニャ ⇒ ニヤニヤです

気になる言葉
1.《この話を効かされるたびに、・・》 ⇒ 効かされるたびに って
敢えてこの字を使われたのですか?えめる様だから、こおと意識して使われたのだと思いますが・・・。

2.[はあ~い] って言葉の響き、いいですね~♪
心に響き ⇒ 心が動かされ(感動) ⇒ 心に刻み込まれる[感銘]

如何でしょう えめる様


Re: 黒田裕樹 さんへ

あ、歴史の先生ニャ。いらっしゃい。
こんなお馬鹿のブログニャけど、息抜きに来てくださいにゃね~。

Re: チャン こと、クメール伝道師さんへ

> 何故なら、天国は幸せ一杯で、欲望とか不満とかなくて、満たされている世界だから、きらきら瞳を輝かせることなどないのでは??つまり充たされた世界では、ああなりたい!こうなりたい!って自然に消滅すると思うからです。
 ‐‐‐‐‐あっ、なあるほど。言われてみれば確かに! んじゃ、また計らずしていいこと書いちゃったニャと(^^  ありがとう。

> チャンって変ですかね??
 ‐‐‐‐‐いいえ、そういうところにアンテナが向いてしまうなんて、さすがと思いました。お陰でエメルも勉強になりますのニャ。

> あっ、ちなみに八平は、猫科ですので、王様のご指導よろしくお願いしますっ。
 ‐‐‐‐‐伝えますね。(あのお、うちの王様、羽根とか見ると、異様に興奮するたちです……)

こんばんは

当ブログへのご訪問&過分なお言葉有難うございました。
今後もクリックやコメントで応援させていただきますので、宜しくお願いします。

ニャンニャンさま

いつも貴重なコメントありがとうございます。チャンも気持ちを、こめんと!!

◇天国に、きらきら輝いている瞳を見たのは、初めてだと思いました。

⇒ これって、ほんとの事かも!!って思いました。
何故なら、天国は幸せ一杯で、欲望とか不満とかなくて、満たされている世界だから、きらきら瞳を輝かせることなどないのでは??つまり充たされた世界では、ああなりたい!こうなりたい!って自然に消滅すると思うからです。
チャンって変ですかね??
 そう思いました ワン。
あっ、ちなみに八平は、猫科ですので、王様のご指導よろしくお願いしますっ。
ははっ、猊下!!


Re: ペカリさんへ

> 「天を地を」

貴重な一票、確かに受け取りました。了解いたしましたニャ。ありがとう。
でも、お話の女の子の名前、えめるじゃないからね。

No title

「天を地を」 で、あんなことやこんなことをしてるえめるちゃんを見てみたい(してみたいの間違いじゃないかという疑問は当然だが)。
sidetitleこういうものですsidetitle

えめる。

Author:えめる。
ネコの心のえめる。です。
同じ名前の人がいつの間にか
チラホラいるようなので
。を付けました

ねこ人間のプロトタイプ
品質最低で^・ω・^すまんね。
いちおう言っとくけど
永遠の22歳ニャからね。
ハートがっ。


ちなみに脳内は5才くらい
ほんとすまんね。

sidetitle最新記事sidetitle
sidetitle最新コメントsidetitle
sidetitle話題分けてみたsidetitle
sidetitleつながりsidetitle
sidetitle素敵な生きものsidetitle

presented by 地球の名言
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleRSSってなに?sidetitle
sidetitleなにげにsidetitle
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。