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五月病企画第6弾「マゼンダのルージュ」

えめるの五月病企画も、残すところあと二回です。

もう少しの辛抱だから、お付き合いくださいね。

だからお前の自己満足はいらないのっ!というかた。

ごめんなさい。他のとこ読んでみますか?

始めてきてくださった方。

えめるのお部屋、ここから始まります。

ちょっとだけのぞいてみてね。

 

 マゼンダのルージュで鮮血をかき混ぜながら、

ジルがその花のような微笑を崩すことはなかった。

「あら、震えているわよ。いらっしゃい、私の可愛い人。

ほら……

ジルは手に持った銀の容器に、

寝台から流れ落ちる血液を受けながら、笑っていた。

 

「美味しそう……」

遠いところから聞こえてくるそれは、僕の声だった。

銀の器に、誰かの手が伸びる。

僕の意識は、厚いガラスに阻まれて、

まるで外側の体と、内側にいる自分が、

切り離されているようだった。

自分の手が、器を受け取る。

いやだ! やめろ!

ガラスに向かって必死で叫んだ。

 

身体が、その飲み物を激しく欲しがっている。

厚いガラスの向こうから、その感覚だけが鮮明に伝わってきた。

 

一体どうしたって言うんだ。

自分の身に、一体なにが起こってるんだ。

さっきまで一緒だった皆は、どこに行ってしまったんだ。

部屋中、さびた鉄のにおいがしているはずだが、

そういう感覚は、こちら側には届かないらしい。

 

焦点の合わないわずかな視野と、ジルと名乗る女の言葉。

何者かに乗っ取られでもしたような自分の体から発せられる、

ある種の感情のようなもの。

それだけが、外からの刺激だった。

僕はただ、意識の存在となって外側を見ていた。

 

器が近づき、途端にはげしい飢えに襲われた。

それは感じたというよりも、

巨大なうねりのような波が、ガラスの防壁を一気に打ち砕き、

あっという間に僕の全てが、

その怒涛の波に飲み込まれてしまったのだ。

 

僕の体が、そのおどろおどろしい液体を

一気に飲み干すのが見えた。

ちっぽけな意識の存在となって辛うじて浮かんでいた僕は、

いきなりやってきた新たな流れに巻かれ、抗うこともできずにいた。

意識がほぐれるように溶け出し、やがて渾然一体となって、

その渦は何時しか、静かな湖へと姿を変えていた。

  

 「そう、それでいいのよ。もう大丈夫。少し寝なさい」

その言葉を合図に、

僕は、深い水の底へと沈んでいった。

 

晴れた空の下、砂利道を上って汗ばんだ肌に、

古城の中の、ひんやりとした空気が心地よかった。

街から歩いてきたエレナは、額の汗を拭いながら、

通された部屋の入り口に立っていた。

 

普段は使われていない部屋なのだろうか。

薄暗い証明のかすかな光で、床に積もったほこりが見て取れた。

だが目の前のテーブルはきれいに磨かれているようだった。

 

「それで君は、僕からなにを聞きたいっていうの」

いきなり声をかけられて、

エレナは心臓が止まりそうなほど驚いた。

「あ、あの、私……」

「僕が吸血鬼なんじゃないか……と、思っているんでしょ?」

 若い男の声がいった。

「い、いえ。でも、町の皆が、そうかもしれないって……」

 

部屋の奥から、ゆっくりした足取りで現れた男は、

ほとんど少年といってもいいくらいの人だった。

 

「僕がここの当主の、アレクセイだ」

その優しげな微笑は、

エレナの恐怖心を打ち消すのに十分だった。

「ここに人が訪ねてくれるのは、久し振りなんだ。

歓迎するよ。もし良かったら、城の中を案内するけど、どう?」

「あの……」

「いや?」

「いやだなんて、そんな」

「じゃ、ついて来て」

そういうと彼は、エレナの横をすり抜けるようにして通り過ぎ、

先に立って歩き出した。

エレナは、数歩下がって後につきながら、

彼の足元にある影を確認した。

それから更に安心したのか、足取り軽く廊下に足音を響かせた。

 

というところまでニャ。

結構ありきたりな展開だったですニャ。

え?他のも、そうじゃないかって?

うにゃん。

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テーマ : (´・ω・`)
ジャンル : 日記

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Re: 博士……。

ピュアという言葉を、そこまで落とせるなんて……。

さすがとしか言いようがありませんニャ。
脱力。

No title

ごめんなさい。ピュアで純情で可憐な乙女の純白を汚すようなことをしてしまって⇒・・・ピュッ アッ!

Re:君たち?

おはようございます。わーい、コメント増えてる~♪

あっ博士。別にそんなこと気にしないニャよ。
お友達は多いほうが楽しいニャ(^ω^)おともだち。

Dさんも白ですね。乙女の色よね。勿論私も。
ピンクは幸せカラーですニャ。ホルモン分泌が促されます。
幸せを感じる色なんですって。
だから、私も、目に入る色としてのピンクは大好き。

でましたっ、Dさんの爽やかなシモネタ。
コメント欄で絡もうニャ~。Dさん。

なにやら危ないコメント欄で有名になれそうだわ。

それに、こんな朝から、ここ、雷なってるのよね。
何かの前ぶれかニャ……?

No title

わーい!マキロンいい匂い~(クンクン

それにしても、ペカリさんのコメントの矢印が意味深すぎて
いやらしい想像しかできませんごめんなさい。
一方的に突っ込んでたり突っ込みあったり?あぁぁん♡
でも私ピュアすぎて白だとどうなるのか、
ピンクだとどうなるのかがわかりませんっっ!
色的には白が好きです…。

でも…私はまだえめるさんと絡んでないですよー。
絡まるのはこれからですー!(ニヤニヤ

でもなー私ナイーブだからなー。

シャンプーが。
うそです、mod'sです。

No title

あっ、えめるちゃん。あのね、違うんだから美味そうな料理を見たってペカリのハートは動かないんだから。あっ、マキロン!うヴ-、ヘナヘナ~。

Re: 博士っ!

一体、どおいう公式なんですか~?

博士もきっとDさんに惚れるよ~。間違いないニャ。

でもね。Dさんに素敵な恋人が出来るまで、えめるが守ってあげるんですニャ。

悪い虫は、このマキロンでシュパシュパーッとね。
あっ、イトミミズ……。

No title

三角関係

ペカリ⇒えめる⇔D-3

ってことは、D-3さんに思いを寄せればいいのかな? D-3さん 白でしょうか? いやピンクでもいいです。なんでもいいです。

Re: D-3さんへ

うわーい! ハニー♪ いらっしゃい♪ 

もうっ、コメントどんどん入ってきてくださいニャッ。
絡まなくてもいいから、まっていますニャよっ♪

はっ……。 「下心博士」ことペカリさん、
       「マイハニー」こと「シモ爽やか」ことD-3さん。
       「能天気」えめる。

                        この組み合わせって、なに???

              
あ、お話ですか?続かないから五月病なんだけどニャ……。
でもでもっ!
マイハニーのお願いとあっては、考えてみよっかな~♪

No title

2人のコメントの世界に入りたいようで入れない私…。
さすが文豪さんたちのやり取りは違いますね!
入る隙がない!

それはともかく…続きを…。
続きを私に…!
続きが気になる書き手さんて意識した事ないですけど
えめるさんが初めてかもしれないです。
急かしてる訳じゃないんですよーただ楽しみなんですよー。

しかもエレナをずっとエメルと読んでました。
もうダメです。
好きすぎでごめんなさい(笑)

Re: ペカリさんへ

> 「あら、ごめんなさいシャラクセエさん」

うにゃっ。東洲斎写楽!!


「何度いったらわかるんだ!私の名は」

「アレクセイでしょ。分かってるわよそのくらい。ムキになっちゃってか~わい~」

「ぬ。なんなんだお前は……」

「ちょっと。アシカのハクセイさん。このぶどうジュース、腐ってるわよ。

   新しいのと取り替えてちょうだい。全くこの店、管理がなってないんだから」

No title

ふたりの女性は男から声をかけられひとりは怯え、ひとりは踊っていた。

「僕がここの当主の、アレクセイだ」

その怪しげな微笑は、

エレナの恐怖心を打ち消すのに十分だった。だが、えめるの能天気には通じなかった。

「私達にもぶどうのジュース分けてよ。あらくせえさん」

「アレクセイだ」

「あら、ごめんなさいシャラクセエさん」
sidetitleこういうものですsidetitle

えめる。

Author:えめる。
ネコの心のえめる。です。
同じ名前の人がいつの間にか
チラホラいるようなので
。を付けました

ねこ人間のプロトタイプ
品質最低で^・ω・^すまんね。
いちおう言っとくけど
永遠の22歳ニャからね。
ハートがっ。


ちなみに脳内は5才くらい
ほんとすまんね。

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